訪問看護の歴史と必要なスキルを解説

看護師にとって訪問看護は

 

  1. 興味があるけど複雑でわかりにくい!
  2. どんな看護技術やスキルが必要なのか?
  3. 車の運転って必須?

 

 

などいいろんな疑問が出てくると思います。

 

訪問看護でも

  • 自宅に訪れるケース(車の運転が必要)
  • 施設の中の居室に訪問する施設内訪問看護

 

の2つに大きく分かれます。

 

車の運転が苦手な人は施設訪問看護がオススメです。

 

車の運転が好きな人は、利用者さんの自宅に訪れる訪問看護がオススメです。

 

自宅に訪問するケースでは、駐車場が狭いなどのデメリットも。

なので車の運転が得意な人にはオススメなんです。

 

訪問看護ステーションによっては自転車で訪問することもあります…。

 

 

訪問看護のことを医療従事者は「訪看(ほうかん)」と略して呼びます。

 

 

そもそも訪問看護とは?

 

簡単にいうと

訪問看護とは

在宅で療養上の世話、または必要な診療の補助を行うこと。

 

訪問看護の利用者が在宅で

  • 健康の自己管理
  • 必要な資源(訪問看護・居宅サービスなど)を活用し生活の質を高める

ことを目指す。

 

 

訪問看護従事者(:看護師・准看護師・理学療法士など)にとっての訪問看護

  • 健康を阻害する因子を日常生活の中から見つける
  • 健康の保持・増進・回復を図る
  • 疾病・障害による影響を最小限にとどめる
  • 安らかな終末が過ごせるように支援する

 

高齢者は年齢とともに出来ないことが増えてくる…。

機能が低下しても質の高い生活を送れる環境を整える。

 

そして、医療と介護・福祉や地域コミュニティーを組み合わせることで生活の質を高めるように介入していくのが訪問看護や在宅のあり方です。

 

在宅の概念の変化

昔のように自宅=在宅ではなく

自宅以外の居宅系施設も含むのが在宅の概念になってきてます。

 

日本では住まいの多様化が進んでいます。

例えば、高齢者向け住宅・特別養護老人ホーム・有料老人ホーム(健康型・介護付き・住宅型)・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)など自宅以外の高齢者向け施設で生活する人たちが増加しています。

 

現在のこのような状況を住まいの多様化といいます。

 

 

訪問看護の歴史

 

訪問看護の歴史なんってどうでもいいよ〜〜

って思うかもしれませんが知っておいて損はありません。

 

訪問看護ステーションの誕生

 

1992年(H4)
4月から老人訪問看護制度がスタート
1994年(H6) 
訪問看護ステーション

健康保険法などの一部改正され、老人医療受給者に限らず対象が拡大【老人】という呼称が外される

2000年(H12)
4月以降介護保険法において要介護者などへの訪問看護を提供する居宅サービス事業所
2006年(H18) 

介護予防サービス事業所として訪問看護ステーションが位置づけ

介護保険法対象以外は健康保険法などによる訪問看護の提供になっている。

 

現在
訪問看護ステーションは全年齢を対象に地域全体を視野に入れた活動が求められ【点から面へ】の新たなステージに!
2035年から

2050年くらいの要介護者が一気に増加するまでに【点】を【面】にしていく必要があるよね。今は志のある

医療関係者が【点】で模索しながら頑張っている状況なんだよ

ナースX

 

指定訪問看護ステーションの数は?

H5年度は約277ヶ所しかなかった指定訪問看護ステーションの数は年々うなぎ登りに増加してます。

一方、廃止・休止に追い込まれる訪問看護ステーションも…。

 

 

指定訪問看護ステーションの数(全国):9735ヶ所(H29年度)

 

廃止・休止の主な理由

  • 人材不足
  • 大規模化のため複数の事業所が統合
  • 母体の病院・施設の看護師不足
  • 利用者の確保ができずに廃止

 

訪問看護ステーションの従業員数

平均:6・7人

 

常勤換算で2.5人は最低基準になります。

 

訪問看護ステーションの利用者の特徴

 

どんな人たちが訪問看護ステーションを利用しているかというと

 

  • 医療的ニーズの高い人
  • ガン末期
  • 重介護
  • 認知症
  • 精神疾患
  • 小児(子ども):超重症児・準超重症児 *医療的ケア児とも呼ばれます。
  • 1人暮らし・高齢者世帯
  • 多問題を抱えた人:経済的問題・認知症による行動障害

 

など。

訪問看護で必要な看護スキルは?

 

じゃあ、訪問看護ステーションで必要な看護スキルって??って思いますよね。

 

訪看で最低限必要なスキルは

  • バイタルチェック
  • 状態観察
  • 服薬管理
  • 経管栄養
  • 褥瘡処置

 

訪問看護の利用者の状況によって必要な看護スキルも変わってきますよね。

要介護3ぐらいまでではほとんど高いスキルは必要ありません。

 

  • 吸引
  • 胃瘻
  • 末梢点滴
  • 膀胱内留置カテーテル
  • 在宅酸素療法(HOT)
  • 経鼻挿入(施設によっては看護師が挿入することも多い)
  • 人工肛門:パウチ交換
  • ペースメーカー
  • 膀胱洗浄:在宅では必要に応じて行います。

など

しかし、要介護4〜5ぐらいになるとさらに必要な看護スキルが

 

  • 気管切開
  • 経鼻
  • CV(CVポート管理)
  • 点滴ポンプ管理
  • ガン末期の看取りがあれば麻薬管理

など

 

施設によって要介護5でも人工呼吸器管理も必要になってきます。

 

施設であれば施設の方針でどこまで受け入れるか変わってくるので、あなたの看護スキルにあわせて選択するというのもアリです。

 

 

まとめ

 

訪問看護とは在宅で療養上の世話、または必要な診療の補助を行うこと。

在宅の概念が自宅だけでなく、自宅以外の居宅系施設も含む。

訪問看護ステーションのあり方は全年齢対象。

必要な看護スキルは様々。

先輩看護師が同行して教えてくれることがほとんどなので安心してね。

ナースX

 

 

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