こんな人にオススメ記事
- 在宅酸素ってどんな感じなの?
- 在宅酸素で使われる機械って?
- 使い方ってどうなの?
って思っているあなた。
訪問看護で必要な【在宅酸素療法】について紹介します。
目次
在宅酸素療法とは?
HOT(ホット)とも呼ばれます。
Home Oxygen Therapy: ホーム オキシジン セラピーの略
この記事ではHOT(ホット)で統一して説明していきます。
HOT(ホット)の定義
慢性呼吸不全患者に対して、今まで入院でしか使えなかった酸素吸入を在宅で行うことにより
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- 住み慣れた環境で療養
- 趣味や生活環境、社会活動の維持
- 患者の生活の質(QOL)を高める
医療と定義されています。
Quality Of Life:QOL 生活の質
在宅酸素療法(HOT:ホット)適応
社会保険によるHOTの適応は主に4つ
- チアノーゼ型先天性心疾患
- 高度慢性呼吸不全:HOT導入前にPaO2 55〜60Torr 以下・睡眠時または運動時に著しい低酸素をきたすもので医師が必要と判断したもの
- 肺高血圧症
- 慢性心不全:NIHA Ⅲ度以上の慢性心不全・睡眠時にチェーンストークス呼吸が見られ、無呼吸低呼吸指数が20以上であることがポリグラフィー上で確認されているもの
H30年度診療報酬改定で終末期ガン患者さんに対する在宅酸素療法が認められることになりました。
ナースX
じゃあ、実際に日本ではどんな人たちがHOTを使っているのか?
疾患別では圧倒的にCOPDいわゆる【タバコ病】と言われる病気だね。
慢性閉塞性肺疾患
Chronic Obstructive Pulmonary Disease の略
ナースX
日本でのHOTの疾患別内訳は
COPD(慢性閉塞性肺疾患)が約半数以上
肺線維症
間質性肺炎
2006年から慢性心不全にも適用拡大
HOTを必要とする人たちは年々増加傾向にあります。
〜日本呼吸器学会【在宅呼吸ケア白書】のデーター〜
在宅酸素療法(HOT ホット)導入までの流れ
在宅酸素療法が必要な人には医療機関を通してレンタルします。
自宅から病院の外来を受診し在宅酸素療法を開始する場合
自覚症状:労作時の息切れ・チアノーゼ・疲労感・ゼーゼー言う・むくみ(浮腫)などの確認。
医療機関の受診
施設:施設にいる看護師などが対応しているケースがほとんど
- 機械の操作方法
- 夜間の対応(連絡先)
なども指導してくれるよ!安心だね。
ナースX
施設での在宅酸素の導入の流れ
ナースX
機械を取り扱っている業者さんは
- フクダ電子
- TEIJIN(テイジン)
- フィリップス
など…
施設などでも酸素が必要な人は基本的には在宅酸素療法で使われる機械を使用します。
ナースX
もりナース
ナースX
在宅酸素療法(HOT ホット)の機械の連続・同調とは
外出にも使える在宅酸素のボンベには【連続】【同調】の設定ができます。
携帯用の酸素ボンベには【連続】【同調】の設定が併用できるタイプが多い。
では、【連続】【同調】はどのように違うのでしょうか?
連続:
設定した酸素流量が連続して流れる。(病院にある配管から流れるのと同じ) |
同調:
吸気(息を吸う時)に反応して酸素を送り込むため酸素化がいい。 音がやや大きいため公共の場では不向き。 頻呼吸の場合は同調しにくいので不向き |
パルスオキシメーターとSpO2とは?

もりナース
今ではインターネットでもすぐ購入できるから便利な時代になったね。
ナースX
SpO2 とは?
パルスオキシメーターで測定した動脈血酸素飽和度
の事。
ナースX
下の表でもう一度確認しよう!
表記 | 日本語 | 英語 |
SaO2 | 動脈血酸素飽和濃度 | Saturation artery Oxygen |
PaO2 | 動脈血酸素分圧 | Partial pressure of arterial Oxygen |
SpO2 | 経皮的動脈血酸素飽和濃度 | Percutaneous oxygen Saturation |
酸素療法中の日常生活での注意点
食事
- 食事の時の酸素流量は労作時と同じ設定にする。
- 食べ過ぎると息苦しさが出ることがあるので腹八分目に!
- 食後は休息をしましょう。
運動
【在宅】と言ってもずーっと家にいる必要はありません。散歩や外出などもしましょう。
トイレ
和式より洋式の方がエネルギーの消耗が少ないので洋式を使いましょう。
酸素の流量をあげるように医師からの指示があることも…
息苦しさがある時は…
入浴中・トイレ中なども酸素吸入をしましょう。
睡眠中に酸素吸入の指示がある場合は医師の指示に従って指示された酸素流量を吸入しましょう。
まとめ
- 在宅酸素療法はHOT(ホット)と呼ぶ。
- 在宅酸素療法が必要な人は年々増加傾向。
- 呼吸器疾患だけでなく慢性心不全でも在宅酸素療法が保険適用になるため高齢者に多く使用されている。
- HOTを使用する人たちをサポートするため、地域の医療連携が必要。
- 施設では病院と違って、酸素などの配管がない。酸素療法が必要なケースはHOTの導入になる…。